2022年7月29日 更新

取得すべきIT系資格と特徴を解説! 転職やキャリアアップに役立てよう

自分のITスキルを客観的に証明したいときに有効なのがIT系資格です。IT系資格の取得は、転職やキャリアアップに有利にはたらきます。しかし、IT系資格は非常に多くかつ内容も多岐に渡るため、どの資格を取得すべきか悩んでいる人も多いでしょう。そこで本記事では、転職やキャリアアップに役立つIT系資格について詳しく解説します。

IT系資格の種類

IT系の資格は大きく分けて「国家資格」と「ベンダー資格(民間資格)」の2種類があります。まずは、それぞれの概要や特徴から見ていきましょう。

国家資格

法律に基づいてITの知識やスキルなどを判定し、証明されるのがITの国家資格です。法律により一定の社会的地位が保証されるため、信頼度の高さが特徴と言えます。その分野に関する幅広いスキルが求められるので、全体的にまんべんなく知識や技術を持っていることが証明できます。

ベンダー資格(民間資格)

ベンダー資格は、IT製品を開発・販売している企業などが、自社製品の運用に関する知識・スキルを認定する民間資格です。多くには有効期限が設けられており、更新の必要があります。

特定の製品に特化した内容であるため、その製品を扱い業務を行う現場においては、非常に実用的な資格と言えます。また、資格を保持していると国内だけではなく世界的に評価されることも特徴です。

IT系資格を取得するメリット

IT系の資格取得には、さまざまなメリットがあります。続いて、IT系資格を取得する主なメリットを解説します。

自分のスキルレベルの客観的な証明になる

資格を取得することで、自分のITスキルレベルを客観的に判断できます。ITの知識やスキルがあっても、それがどの程度のレベルに達しているのか自分で判断するのは難しいものです。また、自分のレベルがどの程度なのかを他者に伝えることも容易ではありません。

しかし、資格を取得すれば、どのようなレベルの知識・スキルを有しているのか可視化できます。自分自身のスキルの状態を理解するものになる他、他者への提示もしやすくなるでしょう。

取得の過程で新たな知識・スキルを身に付けられる

資格取得のためには、その資格を得るだけのスキルが必要です。不足している場合は取得までに勉強や経験を積み、身に付けなければなりません。そのため、資格取得までの過程において新たなスキルを身に付けられることも大きなメリットと言えます。

なかには何か目標がなければ勉強に打ち込むやる気が起こらないという人もいますが、資格取得という目標を設定すれば、資格受験までと期間を決めた上で、集中的に勉強に取り組めるでしょう。

転職やキャリアアップを目指す上での武器になる

資格は転職やキャリアアップを目指す際の武器になります。企業はよりスキルの高い人材を採用したいもの。「このレベルのスキルを有している」と客観的に証明してくれる資格は、企業にとって応募者が実際にどのようなスキルを持っているかの判断材料になります。

もし難関資格などを有していれば、それも大きなアピールポイントになるでしょう。高いスキルが評価されれば、年収アップなど高待遇も期待できます。

転職・キャリアアップに役立つIT系国家資格5選

転職やキャリアアップに役立つIT系資格をピックアップして紹介します。まずは、国家資格から見ていきましょう。

1. ITパスポート

ITを利用するすべての人が備えるべきITスキルを証明する国家資格。実施しているのはIPA(独立行政法人情報処理推進機構)です。ITに関する基礎的な知識を身に付けているという証明になるため、IT関連企業に転職したい人やITの基本を学びたい人に向いています。

2. 基本情報技術者

IT業界で働くための基礎知識を有している証明となる資格です。ITパスポートより業務面に踏み込んだ資格であるため、転職の際に役立つ可能性が高いでしょう。

なお、さらに応用的なスキルを有している証明として、応用情報技術者の資格もあります。基本情報技術者を取得したら、レベルアップとしてこちらの資格取得を目指すのもおすすめです。

3.システムアーキテクト

システムの設計や開発など、システム構築の上流工程に関するスキルを証明する資格です。エンジニア系の資格のなかでも難易度が高く、上級レベルのスキルがないと取得できません。そのため、取得できれば転職やキャリアアップの際の大きな武器となります。

4. ネットワークスペシャリスト

ネットワークに関する固有の知識を持ち、情報システムの企画・開発・運用・保守などにおいて適切に対応する技能の証明となる資格です。難易度が高いため、持っていれば転職の際に非常に有利。また、システム管理の中心など、重要な役割に配置される可能性も高くなります。

5. ITサービスマネージャ

ITサービスに関するマネジメントスキルを証明する資格です。ITサービスを提供した後の運用・管理が行える裏付けとして活用できます。現場でマネジメントを行う際には、トータル的なITスキルが求められるため、幅広い技能の証明としてこの資格を持っておくと有利でしょう。

転職・キャリアアップに役立つIT系民間資格3選

次に、IT系民間資格を見ていきましょう。転職やキャリアアップに役立つものを3つ紹介します。

1. AWS認定試験

AWSは「Amazon Web Services」の略。AmazonのWebサービスに関するスキルを証明する資格です。IT系企業の求人には、AWS認定資格取得者を歓迎するものもよく見られます。この資格を取得しておけば、AWSエンジニアを求めている企業などを転職先として狙えるでしょう。

2. オラクルマスター

データベース管理やSQL(データベースを構成する言語)に関する知識・スキルを証明する資格です。実施しているオラクル社は、データベースを構築する際に使用するソフトウェアの開発元。日本のデータベースの約半分にオラクル社のソフトウェアが使われています。

データベースに関するスキルを持つ人は企業からのニーズも高いため、この資格も転職に有利です。資格の中でレベルが分かれているので、段階的に挑戦していくのも良いでしょう。

3.MicrosoftAzure認定試験

Microsoftが提供するクラウドコンピューティングサービス、MicrosoftAzureに関する知識・スキルを証明する資格です。9つの分野(基礎・開発者・データエンジニアなど)と4つの難易度(Fundamentals・Associateなど)の組み合わせにより、初級・中級・上級のレベル分けがなされています。

近年はクラウドサービスを利用する企業も多く見られるため、取得すればこれからのキャリアで大きなアドバンテージになるでしょう。ただし、他のMicrosoft認定資格と同様、難易度は高いと言われているので十分な試験対策が必要です。

取得すべきIT系資格の選び方

自分がどの資格を取得すべきなのか悩んだときは、自身のレベルや何を目的として資格取得を目指しているのかなどを踏まえて検討することが大切です。最後に、取得すべきIT系資格の選び方を紹介します。

未経験者なら「情報系」

ITスキルがまだそれほど高くない人や、ITの資格をひとつも持っていない未経験者などは、情報系の資格から取得するのがおすすめです。情報系資格はITに関する基本的な知識・スキルを求めるものが多いため、勉強していく中で、ITに必須のスキルを幅広く身に付けられるでしょう。具体的には、ITパスポートや基本情報技術者などが当てはまります。  

エンジニアとしてのスキルを証明するなら「エンジニア系」

「エンジニアとしての技術を証明したい」「現場のスペシャリストを目指したい」といった目的での資格取得であれば、エンジニア系の資格に挑戦しましょう。情報系の資格を取得した後のステップアップとしてもおすすめです。具体的な資格として、システムアーキテクト、ネットワークスペシャリスト、オラクルマスター、AWS認定試験などが挙げられます。

リーダーを目指すなら「マネジメント系」

IT系の職場でリーダーとして働くことを目指すなら、マネジメント系の資格を取得しておきたいところです。マネジメント系の資格を取得するには、コンピュータやネットワークに関する知識・スキルだけではなく、システムを幅広くマネジメント・管理するスキルを問われます。

マネジメント系の資格を保有していれば、現場を取りまとめプロジェクトを遂行していくリーダーとしての資質を証明できるでしょう。ITサービスマネージャなどがマネジメント系の資格に含まれます。

IT系資格を取得してキャリアアップを目指そう

転職やキャリアアップによって、自分の望む仕事やより能力を発揮できる仕事に就きたいなら、IT系資格の取得を目指しましょう。資格取得のために勉強し、取得した資格を企業に評価されることは自信にもつながります。各資格にはそれぞれ特徴があるため、選び方のポイントなどを押さえて、自分が取得すべき資格は何か検討してみてください。そして、資格取得を目指して動き出しましょう。

※記載の情報は、2022年7月時点の内容です。

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