2022年11月10日 更新

今注目の【データエンジニア】|需要が高まっている背景や仕事内容、将来性を分析

データの重要性が謳われている今、データの収集・取り扱いのエキスパートとも言える「データエンジニア」に注目が集まっています。本記事では、そんなデータエンジニアにフォーカスし、需要が高まっている背景や仕事内容、求められるスキルセット、キャリアパスなどを詳しく解説します。

データエンジニアとは

まずはデータエンジニアの概要や、データサイエンティストとの違いなどを押さえておきましょう。

データエンジニアの概要

データエンジニアとは、データを取り扱う仕事をメインに行うエンジニアのことです。データを活用するためのベース作り、データの整理・分析など、データ関係に特化した業務に携わります。

データサイエンティストとの違い

データエンジニアと似た職種に、データサイエンティストがあります。データを専門的に取り扱うという点においては、この2つはリンクするでしょう。

ただし、データエンジニアはデータを整理するまでが主な業務、データサイエンティストは整理されたデータを分析することが主な業務であり、業務内容がそれぞれ異なります。

データサイエンティストとは?仕事内容や必要なスキル、資格について解説

データサイエンティストは、データを収集・分析し、その結果をもとに企業の課題解決に向けて提案を行う職種。ビッグデータ活用の拡大やAI関連の人材不足から、将来性が高い職種として注目されています。

データエンジニアが注目されている背景

ITが社会にとって欠かせない存在となっている現在、データの重要性にも注目が集まっています。例えば、膨大なデータをもとに思考や行動のパターンを導き出すAI、近年活用され始めているビッグデータなど、データと密接な関係にあるコンテンツが増え続けています。

そこでフォーカスされているのが、データエンジニア。データを取り扱うエキスパートとして、IT業界において非常に需要が高まっています。今後も、データをベースにしたコンテンツは進化していくと考えられており、それに伴い、データエンジニアもより重要な存在として求められ続けると見込まれます。

データエンジニアの仕事内容

データを得て整理することがデータエンジニアの主な業務。ここでは、さらに詳しくデータエンジニアの仕事内容を解説します。

データを活用するための基盤の構築

データを取り扱うために、まずデータを得なければなりません。そのため、データを収集し活用できる基盤が必要になります。

必要とされるデータの収集・保管・加工・分析などを行う基盤の制作は、データエンジニアの仕事のひとつ。また、基盤を稼働させるためのインフラ整備や、基盤運用中の管理・保守を行うこともあります。

データの整理や加工

基盤を活用し得られたデータの整理や加工を行います。データは収集したままの状態では、まだ分析の材料にはなりません。データを分析するには、しっかり整理され、わかりやすく加工されている状態であることが重要。この状態まで整えるのもデータエンジニアの仕事です。

具体的には、重複するデータの削除、データの形式統一、データの更新などがあります。また、データがAIや機械学習などに活用される場合、AIに学習させるためのデータ作成を行うのも、データエンジニアの仕事に含まれます。

データベースの保守・運用管理

データエンジニアはデータの運用や保守、管理にも携わります。具体的には定期的なメンテナンス、バックアップやリカバリ、パフォーマンス向上のための調整といった業務です。

また、データベースやシステムに不具合が起こった場合には、原因を迅速に解明し適切な対処を行います。データベースは複数のシステムにまたがって使われることもあるため、データベース全体の状況把握や管理が必要です。

データエンジニアに求められるスキルセット

データ分野に関して、非常に幅広い役割を担うデータエンジニア。そんなデータエンジニアに求められるスキルセットとは何か、主に考えられるものを見ていきましょう。

データに関する知識・スキル

データエンジニアに欠かせないのが、データに関する知識・スキルです。データベースの設計・運用を行えるレベルのスキルが不可欠でしょう。リレーショナルデータベース(RDB)や、データベース言語(SQLなど)などに関する知識も求められます。

データベースについてのスキルを身に付けるために、資格取得を目指すのも方法のひとつです。データベーススペシャリスト試験(IPA)・システムアーキテクト試験(IPA)・Googleプロフェッショナル データエンジニア(Google)・CCP データエンジニア認定試験(Cloudera)などは、データエンジニアの実際の業務にも活用できます。また、自分のスキルを客観的に証明するものとしても有用です。  

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インフラやクラウドに関する知識・スキル

先に述べた通り、データベースのインフラ構築など、データエンジニアがインフラ分野を担うパターンもあり得ます。インフラを専門に扱うインフラエンジニアもいますが、自身にインフラに関する知識・スキルがあれば業務を進めやすくなります。

また、データ運用・管理に使用されることがあるクラウドについての知識・スキルもあると望ましいでしょう。これらのスキルを身に付けておくことで、データエンジニアとしての業務の幅が広がったり、転職やキャリアチェンジなどで有利に動けます。  

情報収集能力

IT業界は、技術進化のスピードが速く、日々新しい情報がリリースされ続けています。データエンジニアとして働くのであれば、常にアンテナを張り、最新の情報をキャッチして自分の知識・スキルを更新していかなければなりません。そのため、情報をしっかりと取り込む収集能力も必須です。  

データエンジニアのキャリアパス

データエンジニアになった場合、その先にどのようなキャリアを描けるのか気になる人も多いでしょう。最後に、データエンジニアのキャリアパスを紹介します。

副業(複業)データエンジニアになる

他の職種で企業に在籍しながら、副業(複業)でデータエンジニアの仕事を始める、というのもキャリアパスのひとつです。データエンジニアは、データに関わる職種が本業の人におすすめの副業(複業)と言えるでしょう。依頼案件は、クラウドソーシングサイトやエージェントサイトなどで探せます。

データエンジニアのリーダーになる

データエンジニアとしての仕事を続けながら、スペシャリストを目指すというキャリアパスもあります。現場をまとめるリーダー的存在になる道も考えられるでしょう。データエンジニアのチームをマネジメントしつつ、現場の作業も手掛けられるため、現場を離れずキャリアを積みたい人に適していると言えます。

データサイエンティスト・アナリストになる

データの分析を行うデータサイエンティストやデータアナリストにキャリアチェンジする道もあります。生のデータを取り扱うデータエンジニアの経験は、分析メインの職種でも活かせるはず。ただし、より高い統計スキル・分析能力が求められます。

フリーランスとして独立する

企業でデータエンジニアとして働いた後、フリーランスなどで独立する人もいます。営業や事務処理など、すべての業務を自分で担当しなければならない大変さはありますが、自分の裁量で仕事ができることは大きな魅力。また、成功すれば企業勤めより収入を上げられる可能性もあります。

データエンジニアは今後も高い需要が見込まれる職種

データエンジニアは、データを活用するコンテンツが増加している今の社会に不可欠な存在です。これからもその需要は高まると考えられるので、将来性の見込める職種であると言えるでしょう。業務は専門性が高く、求められるスキルも高水準ですが、未経験から目指す人も多く見られます。データエンジニアの仕事に興味があるなら、ぜひこの記事を参考に具体的なキャリアパスを考えてみてください。

※記載の情報は、2022年10月時点の内容です。

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