2023年3月9日 更新

需要の高い【クラウドエンジニア】とは|将来性・仕事内容・必要なスキルを解説

クラウドエンジニアとは、クラウドサービスを利用してシステムの構築や保守を行う、クラウドに精通したエンジニアのこと。 クラウドサービスを活用する企業は年々増えており、この職種の需要も高まっています。クラウドエンジニアにフォーカスし、将来性・仕事内容・必要なスキルなどを詳しく解説します。

クラウドエンジニアとは

まずはクラウドエンジニアの概要から見ていきましょう。類似する他のエンジニア職との違いも解説します。

クラウドエンジニアの概要

クラウドエンジニアは、クラウドサービスの設計・構築・運用管理などを行うエンジニア職。業務自体も、クラウドサービスを利用しながら行うのが基本です。

他のエンジニア職との違い

クラウドエンジニアの仕事に類似する職種に、インフラエンジニアやネットワークエンジニアなどがあります。

インフラエンジニアは、サーバー・ネットワークなどのインフラシステムを設計・構築・運用管理するエンジニア職です。そのためクラウドエンジニアは、インフラエンジニアの中のクラウド分野に特化した仕事と言えます。

ネットワークエンジニアは、ネットワークシステムの設計・構築・運用管理などを行います。ネットワークエンジニアが担当するのはオンプレミスタイプのシステム。その点がクラウドエンジニアと異なります。

クラウドエンジニアの需要と将来性

現在クラウドエンジニアの需要は非常に高く、今後も高まっていくと予想されます。

これまでは、社内だけで完結するオンプレミス型のシステムを利用している企業が多く見られました。しかし、クラウドサービスが急速に普及している現在、クラウド型のシステムを導入する企業が増えています。このような状況だからこそ、クラウドサービスを専門的に扱うクラウドエンジニアは、さまざまな現場で求められているのです。

しかしクラウドエンジニアの数は、需要に対してまだ少ないのが現状。クラウドに関する深い知識や高度なスキルが必要な職種であるため、十分なスキルを備えている人材が不足しています。

クラウドエンジニアを求める傾向は、これからさらに強くなると見込まれるため、将来性が高い仕事と言えるでしょう。

クラウドエンジニアの仕事内容

クラウドエンジニアの主な仕事は、クラウドサービスの設計・構築・運用・保守です。

設計 使用する企業にとって必要な機能を備え、将来的な拡張性も見越した上で最適なインフラの設計を作成・提案する。
構築 設計に基づき、実際にクラウドサービスの構築を行う。また、負荷テストの実施、正常に動作するかのチェックも行う。
運用・保守 リリース後のシステム管理。不具合などが生じた場合、速やかに原因を突き止め、正常に動作するよう復旧を行う。

クラウドエンジニアは未経験からでも目指せる職種

クラウドエンジニアは未経験からの転職も可能です。ただし、クラウドエンジニアとして働けるだけの知識やスキルを身に付けているのが前提。

知識・スキルの身に付け方は、エンジニアとして働きながらクラウド方面のスキルを学ぶ、独力で学ぶなどが挙げられます。

しかし、インフラ職やエンジニア職で働いた経験がない状態から、いきなりクラウドエンジニアを目指すのはハードルが高く困難です。まずはエンジニアを経験し、スキルを高めた後でクラウドエンジニアへのキャリアチェンジを目指すなど、ステップを踏むことをおすすめします。

クラウドエンジニアに必要な知識・スキル

クラウドエンジニアを目指すなら、必要な知識・スキルを具体的に確認しておきましょう。クラウドサービスは幅広い機能を兼ね備えたシステムであり、開発や管理には複雑な技術を要するため、クラウドエンジニアに求められるスキルも多様です。

クラウドサービスに関する専門知識

クラウドエンジニアとして働く上で、クラウドサービスに関する専門知識は必要不可欠。「AWS(Amazon)」「Azure(Microsoft)」「GCP(Google)」など、グローバルな大手企業が展開するクラウドサービスは特に押さえておきたいところです。

ネットワーク・インフラに関する専門知識

クラウドサービスとオンプレミスは異なると先に述べましたが、クラウドサービスにおいてもオンプレミスの技術を用いる部分はあります。そのため、クラウドエンジニアにはネットワークやインフラに関する専門的な知識も求められます。

ミドルウェアに関する専門知識・スキル

クラウドエンジニアの業務を進めるなかで、ミドルウェア(OSとアプリケーションの間に存在するソフトウェア)を利用する機会がたびたび訪れます。さまざまなミドルウェアに関連する知識や、それを取り扱うスキルも不可欠です。

仮想化に関するスキル

仮想化とは、ハードウェアの機能をソフトウェアによって実現する技術のこと。クラウドサービスの構築にはこの仮想化が欠かせないため、クラウドエンジニアにはネットワークやサーバーの仮想化を行うスキルが必要です。

コミュニケーションスキル

クラウドエンジニアの仕事は、システムを相手にした作業ばかりではありません。クライアントと打ち合わせを行ったり、プレゼンテーションを行ったりと、他者と直接コミュニケーションをとる場面も多くあります。また、社内の他のエンジニアと連携を取りながら業務を進めることも。

さまざまなやり取りを反映させながら、より良いクラウドサービスを作り上げるスキルも、クラウドエンジニアには欠かせません。

クラウドエンジニアで活かせる資格

最後に、クラウドエンジニアとして働く際に活かせる、おすすめの資格を紹介します。未経験でも取得を目指せるものから高度なものまであるので、自分の状況に合わせてどの資格に挑戦するか検討してみてください。

AWS認定

パブリッククラウドにおいて最大シェアを誇る、Amazonのサービス「AWS」に関する知識・スキルを認定する資格です。人気の高い資格で、難易度は易しいわけではありません。

学習しやすい環境が整っており、クラウドエンジニアを目指す人におすすめ。初級者・中級者・上級者向けの3種類に分かれているので、段階を踏みながら上級の取得を目指せるのもポイントです。

Linux技術者認定

多数のシステムで利用されているOS「Linux」に関する知識・スキルを問う認定資格。クラウドエンジニアは「Linux」を扱う機会が多く、持っていると就職活動や転職活動時のアピールになったり、実務で役立ったりといったメリットがあります。Level1~3まであり、このうちLevel1、2は未経験からでも目指しやすいでしょう。

情報処理安全確保支援士

「独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)」が主催する国家資格です。情報セキュリティに関する高度な知識・スキルを問う内容で、合格率はおおよそ10%台と難易度は非常に高め。ただし難関資格だからこそ、取得すれば転職などで大きな武器になります。

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クラウドエンジニアは現代のITシステムに不可欠な職種

クラウドサービスがさらに浸透していくであろう今後の社会では、クラウドエンジニアの需要も益々高まっていくでしょう。クラウドエンジニアへのキャリアチェンジを検討している人は、仕事内容や必要なスキルなどを押さえつつ、今後のステップを描いてみてください。

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※記載の情報は、2023年3月時点の内容です。

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