2023年4月12日 更新

サーバーエンジニアとは|仕事内容や必要なスキル、他のエンジニアとの違いを解説

サーバーの構築や管理に特化した仕事を行う、サーバーエンジニア。あらゆる業界でITインフラが幅広く利用されている現代において、非常に重要度の高い職種です。サーバーエンジニアの主な仕事内容や求められるスキル、将来性、他のエンジニアとの違いなどについて解説します。

サーバーエンジニアとは

はじめに、サーバーエンジニアとはどのような職種なのか、基本的な部分について紹介します。また、他のエンジニア職との違いについても併せて解説します。

サーバーに関する業務を専門的に行うエンジニア

サーバーエンジニアとは、サーバーの構築・運用・保守など、サーバーに関する業務を専門的に行うエンジニア職のこと。ITシステムの土台となるネットワークやハードウェアなどのインフラを扱うエンジニアは、インフラエンジニアと呼ばれます。そのなかでも、サーバー周りに特化した業務を行うのがサーバーエンジニアです。

他のエンジニアとの違い

IT系のエンジニアにはさまざまな種類があります。以下で紹介しているエンジニアは、サーバーエンジニアとリンクする部分も多く見られます。


  • インフラエンジニア
    インフラ分野を専門に扱うエンジニアの総称。サーバーエンジニアよりも業務範囲が広い。

  • ネットワークエンジニア
    インフラエンジニアのひとつ。ネットワークシステムを専門に扱う。

  • データベースエンジニア
    インフラエンジニアのひとつ。データベースの設計や構築・運用を専門とする。

  • セキュリティエンジニア
    サーバーやITシステムに関わる情報セキュリティを専門に担当するエンジニア。

  • クラウドエンジニア
    クラウドシステムを専門に扱うエンジニア。


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サーバーエンジニアの仕事内容

サーバーエンジニアはサーバーがいつも正しく動くよう、設計・構築・運用・保守といった業務を行います。それぞれ詳しく見ていきましょう。

サーバーの設計

サーバーの運用に要する台数・スペック・処理能力などを踏まえた上で、どのようなサーバーが適切か検討を行います。サーバーにもさまざまな種類があり、一概に同じ機能を備えておけば良いというものではありません。また、設置する場所の状況(電源容量・通信速度など)も加味して設計をする必要があります。

サーバーは常に稼働し続けなければなりません。トラブル・障害が発生した場合に備え、バックアップを利用して復旧などの対策がすぐにとれる状態にしておきます。

サーバーの構築

設計に基づき、サーバーを実際に構築するのもサーバーエンジニアの業務のひとつです。購入した機材を適切に配置し、配線なども行います。また、サーバーに搭載するOS・アプリケーションなどのインストールも進めます。

サーバーの運用・保守

サーバーの運用・保守など、管理的な業務もサーバーエンジニアが担当する領域です。サーバーを常に正常な状態で動作させるために、セキュリティチェック・サーバーの監視・バックアップなどを行い、エラーやダウンを起こさないよう管理します。もし障害が発生したら、すぐに復旧作業にあたります。

サーバーエンジニアのやりがい

サーバーエンジニアのやりがいとしてまず挙げられるのは、自分が設計・構築したサーバーが実際に動くという達成感です。自分の手でサーバーを作り上げる「ものづくり」の喜びは、大きなやりがいとなります。

サーバーエンジニアはITインフラを司る重要な仕事です。サービスの土台となるためシステムに与える影響が大きく、その分クライアントから大きな信頼を得られるでしょう。責任の大きな仕事ですが、その分自分がなくてはならない存在だと確認でき、やりがいにつながります。

サーバーエンジニアに求められる知識・スキル

サーバーエンジニアとして活躍するために、業務に必要な力を身に付けておきましょう。サーバーエンジニアに求められる知識・スキルを紹介します。

サーバーに関する全般的な知識・スキル

サーバーエンジニアとして働く上で必須なのが、サーバー全般に関する知識・スキル。サーバーエンジニアはサーバーを1から設計し、実際に構築作業を行い、運用後も管理に携わります。このように幅広い業務を行うためには、一部のみの知識ではなく、網羅的な知識が必要です。また、設計したり物理的な構築作業を行ったりするので、知識を形にするスキルも求められます。

セキュリティに関する知識・スキル

サーバーが常に安全に動作するためには、適切なセキュリティ対策を施す必要があります。そのため、専門的な知識・スキルが欠かせません。

セキュリティはサーバーを設計・構築・管理する上でエンジニアが気を付けるべきポイントの1つです。セキュリティが脆弱なサーバーがサイバー攻撃を受けた場合、システムのダウンや情報漏えいなどの重大なトラブルが発生する可能性があります。

コミュニケーションスキル

サーバーエンジニアには、コミュニケーションスキルも不可欠です。エンジニア職全般に言えることですが、IT系エンジニアのほとんどは個人作業の仕事というわけではありません。他のエンジニアや部署などと綿密に連携をとりながら業務を進めます。

また、クライアントなどと打ち合わせをする場面も多いでしょう。サーバーを設置する現場の状況とクライアントのニーズ・希望をすり合わせ、最適なサーバーの設計を提案する必要があります。また、運用中にエラーや障害が起こった場合は、運用先とのやり取りも行います。

サーバーエンジニアの将来性とキャリアパス

サーバーエンジニアを目指すなら、実際に仕事に就いたその先も見据えておきたいところです。最後に、サーバーエンジニアの将来性とキャリアパスの例を紹介します。

サーバーエンジニアの将来性

現代では、ITインフラは社会に欠かせないものです。使用するシステムをオンプレミスからクラウドに変える企業も増えてきています。このような状況下でITインフラの要のひとつを担うサーバーエンジニアの需要は、さらに高まると見込まれます。

機械化やシステム化が進んでも、サーバーの構築や保守管理には人の手が不可欠です。そのため、サーバーエンジニアの仕事がなくなることはまずないと考えられるでしょう。ただし、IT分野は進化のスピードが激しいので、常に第一線で活躍していくためには、逐次新しい情報をキャッチし、自分の知識・スキルを研鑚していく必要があります。  

サーバーエンジニアのキャリアパス

サーバーエンジニアのキャリアパスは、サーバーエンジニアの業務をそのまま活かせる職種にキャリアアップしていくか、類似する職種にジョブチェンジするかのどちらかが多いようです。

そのまま知識・スキルを活かせるキャリアパスとして挙げられるのは、インフラ系エンジニアのまとめ役として働く「チームリーダー」「マネージャー」、サーバーに関するさらに高度な知識・スキルを有した「スペシャリスト」など。

ジョブチェンジする場合は、「ネットワークエンジニア」や「データベースエンジニア」「セキュリティエンジニア」など、サーバーの取り扱いに関する知識や経験を活用できる類似的なエンジニア職を選ぶケースが多いようです。

サーバーエンジニアはITインフラが欠かせない現代を支える職種

サーバーエンジニアは、ITインフラが急速に進化し、導入する場が増え続けている現代において、なくてはならない職種のひとつです。責任の大きな仕事ですが、大きなやりがいも得られ、また将来のさまざまなキャリアパスも描けます。サーバーエンジニアの仕事について理解を深め、ぜひ自分がこれから目指す職種として検討してみてはいかがでしょうか。

※記載の情報は、2023年4月時点の内容です。

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