2022年8月23日 更新

フロントエンドエンジニアの仕事とは?バックエンドとの違いや必要なスキルを解説

フロントエンドエンジニアは、システム開発のなかでも、ユーザーの目に触れるWebサイトやサービスの部分を構築する職種のことです。本記事では、フロントエンドエンジニアの仕事内容やバックエンドとの違い、やりがい、求められるスキルなどをわかりやすく解説。またフロントエンドエンジニアを目指す人に向けて、活かせる資格も紹介します。

フロントエンドの概要

まずは、フロントエンドの概要を押さえておきましょう。フロントエンドとは何か、また、セットで扱われるバックエンドとの違いについて解説します。

フロントエンドとは?

フロントエンドとは、Webサイトやアプリケーションにおいてユーザーの目に直接触れる部分のこと。例えば、何か入力したりクリックしたりなど、ユーザーが操作するような部分はフロントエンドにあたります。フロントエンドエンジニアは、この部分を専門的に開発するエンジニアです。

バックエンドとの違い

フロントエンドと対になるのがバックエンド。バックエンドはユーザーからは見えない部分、サーバー側のシステムを指します。例えばユーザーが入力・クリックした内容のデータ処理・保存・結果抽出などがバックエンドです。

この部分に携わるエンジニアは、バックエンドエンジニアと呼ばれます。Webサイトやアプリケーションは、フロントエンドとバックエンドが組み合わさることで成り立っています。

フロントエンドエンジニアの仕事内容とやりがい

続いて、フロントエンドエンジニアの詳しい仕事内容や、やりがいについて紹介します。

フロントエンドエンジニアの仕事内容

フロントエンドエンジニアの主な仕事は、先述したようにユーザーから見える部分の構築です。デザイナーの作成したデザインをベースにHTML・CSS・Javascriptなどを使用して、コーディング(Webブラウザで見えるようにするためのソースコードの記述)を行います。

また、サイトのデザインやディレクションなど、サイトを作る上で幅広い業務に携わることもあります。

フロントエンドエンジニアのやりがい

フロントエンドの仕事で活用するJavascriptのようなプログラミング言語は、日々新たなフレームワークが生まれており、技術も進化しています。

そのため、IT業界で働く上では随時最新技術を理解し、身に付けていくことが不可欠。常に業界の最先端を体験できるという、IT系の全職種に通じるやりがいを感じられるでしょう。また、ITの進化に合わせて、新しいことにチャレンジしていけることもやりがいです。

さらに、フロントエンドエンジニアが担当する部分は多くのユーザーが目にするため、評価されやすいと言えます。自分が作ったものに対するリアクションがわかりやすいことも、やりがいにつながります。

フロントエンドエンジニアに求められるスキル

フロントエンドエンジニアは、仕様に沿ってコーディングを行うコーダーや、クライアントの提示する要件を満たすようWebサイトを構築するマークアップエンジニアの上位職。そのため、幅広いスキルが求められます。ここでは、フロントエンドエンジニアとして働く上で必要となる主なスキルを解説します。

コーディングのスキル

HTML・CSS・Javascriptなどのスキルは必須です。特にJavascriptの利用に関しては高いレベルを求められます。フロントエンドエンジニアがコーダーやマークアップエンジニアと大きく違う部分は、Javascriptに関する豊富な知識・スキルが必要な点です。

Webサイトが正常に表示されるか、動きに問題はないかなどを調べるため、ブラウザ開発者ツールを使用するスキルも求められるでしょう。その他、Webサイト・サービスをリリースするにあたり、テストを行いチェックするスキルも必要です。

コミュニケーションスキル

Webサイトを構築する上で、さまざまな職種の人とやり取りをしなければならないため、コミュニケーションスキルも必要です。システムエンジニアは個人的な作業が多く、あまりコミュニケーションを取る必要がないというイメージが強いかもしれません。しかし、システムを構築するためには、自分以外の担当者と細かく連携を取って進めていく必要があります。

バックエンドなどフロントエンド以外のITスキル

フロントエンドはバックエンドとも密接な関係にあるため、プログラミング言語などサーバーサイドに関わるスキルも持っているとより良いでしょう。幅広いITスキルがあれば、やり取りをスムーズに進めやすくなります。

フロントエンドエンジニアで活かせる資格

続いて、フロントエンドエンジニアで活かせる資格をいくつか紹介します。これらの資格は、フロントエンドエンジニアに必要なスキルの証明となるため、キャリアを広げる上でも有効に使えます。

Webクリエイター能力認定試験

HTMLやCSS、Webサイトの作成に関する基本的なスキルを証明する資格です。スタンダードとエキスパートの2段階があり、スタンダードではHTML・CSSのマークアップや基礎的なWebデザインなど、エキスパートではそれらの応用的なスキルが問われます。

そこまで難易度は高くありませんが、フロントエンドエンジニアに必要な分野が多数盛り込まれているのでおすすめです。

HTML5プロフェッショナル認定試験

HTML・CSS・Javascriptなどマークアップに関する専門的な知識・スキルを証明する資格です。Webコンテンツ制作の基本的なスキルに関するLevel1と、システム開発など応用的なスキルに関するLevel2の2種類に分かれています。

いずれも難易度が高めの資格なので、フロントエンドエンジニアとしてスキルや知識・経験をある程度身に付けた上でチャレンジすると良いでしょう。

PHP技術者認定試験

PHPの専門的なスキルを有している証明になる資格です。PHPはWebページを動的にするために使うスクリプト言語であり、フロントエンジニアには欠かせません。初級・上級・ウィザードと3段階に分かれているため、自分のレベルに合わせて取得しやすいところもポイントです。

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フロントエンドエンジニアの将来性

フロントエンドエンジニアの仕事は、業務の幅を広げることでキャリアアップやキャリアチェンジも可能です。最後に、フロントエンドエンジニアの将来性について紹介します。

今後益々需要が見込める職種である

IT業界は常に進化しており、Webサイトやアプリケーションの市場も拡大し続けています。企業では業務に合った最新のシステムを導入するだけではなく、既存のシステムを最新のものに更新する場合もあります。

また企業以外に、個人がWebコンテンツを運営するケースも珍しくありません。このような状況から、フロントエンドエンジニアの需要は今後も高い状態が続くと考えられます。

さまざまな職種やキャリアを目指せる

フロントエンドエンジニアは、さまざまな職種の人とコミュニケーションを取りながら仕事を進めます。そのため、実務を通して、WebデザインやSEO知識が身につくでしょう。Webディレクションなど、フロントエンドエンジニアが行うメインの仕事以外の業務に幅を広げていくことにより、Webディレクターなどへのキャリアチェンジも可能です。  

知識を深めてフロントエンドエンジニアをキャリアの選択肢に

フロントエンドエンジニアは、今後も市場拡大が見込まれるIT業界において重要な職種です。専門性が高く幅広い分野に関わる業務内容なので、大きなやりがいを得られるでしょう。フロントエンドエンジニアについての知識を深め、キャリア選択に役立ててください。

ネットワークエンジニアの仕事内容と必要なスキルを解説!取得したい資格もチェック - color is(カラーイズ) | あなたの可能性を広げ行動につなげるヒント。

ネットワークエンジニアは、ネットワークシステムの構築や運用などを行う、今の世の中に欠かせない職種です。本記事では、ネットワークエンジニアの仕事内容や必要なスキルなど、ネットワークエンジニアを目指す上で押さえておくべき事柄を解説。また、取得したい資格も紹介します。

※記載の情報は、2022年8月時点の内容です。

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