2023年5月9日 更新

28歳・エンジニアのキャリアパス。職種別で考えられる選択肢とは

28歳の多くのエンジニアは「そろそろキャリアアップを目指したい」と考え始めるもの。これまでの経験を活かしてスペシャリストを目指したり、異職種に挑戦したりしてみてはいかがでしょうか。本記事では、28歳・エンジニアの主なキャリアパス、職種別のキャリアパスを紹介します。

28歳・エンジニアの主なキャリアパス

28歳くらいのエンジニアともなれば、「そろそろステップアップを」と考え始める頃でしょう。まずはエンジニアの、分野問わないキャリアパスの選択肢について解説します。

1. スペシャリスト

スペシャリストとは、特定の分野の知識・スキルをとことん突き詰めたエンジニアです。同じ職種の中で、扱っている言語を深掘りしたり、対応可能な業界・業務を増やしたりすることで目指せます。

2. ジェネラリスト

ジェネラリストとは、知識・スキルの幅が広いオールラウンダーのような存在。同じ言語ばかりではなく、さまざまな言語が扱えて、対応できる業界・業務も多いのが特徴です。

3. マネジメント

開発する側からマネジメントに転向するという選択肢もあります。

例えば、開発経験を活かしてプロジェクトリーダーやディレクターになるなど。また、その経験からプロジェクトマネージャーに、さらに経験を積んでITコンサルタントとして経営層に近い仕事をするケースもあります。

スペシャリスト・ジェネラリストからマネジメントへと方向転換するのも手です。

28歳・システムエンジニアのキャリアパス

システムエンジニアのキャリアパスで多いのは、開発ディレクターやプロジェクトマネージャーです。しかし、なかには今とは異なるエンジニア職を目指すという道もあります。

ここでは、システムエンジニア・アプリケーションエンジニアの主なキャリアパスを見ていきましょう。

システムエンジニア

システムエンジニアは、開発ディレクターまたはプロジェクトマネージャーに移行していくパターンがあります。現場が好きな人は、ITSS(ITスキル基準)が定める分野のうち、どれか1つでもレベル3以上となってITスペシャリストになるのも良いでしょう。開発経験を活かして、データサイエンティスト・AIエンジニアなどを目指すことも可能です。

アプリケーションエンジニア

アプリケーションエンジニアもシステムエンジニアと同様、開発ディレクターやプロジェクトマネージャーを目指す場合が多い傾向です。当然、扱える言語の幅を広げ、アプリケーションエンジニアのスペシャリストとなる道もあります。

28歳・Webエンジニアのキャリアパス

フロントエンドエンジニア・バックエンドエンジニアといったWebエンジニアは、対応言語を増やすか、他のエンジニア職に就くかというキャリアパスが考えられます。それぞれの具体的な例を見てみましょう。

フロントエンドエンジニア

Webサイトの開発に携わってきた経験から、Webディレクターとなる場合があります。フロントエンジニアとして突き詰めたいのなら、コーディングスキルをさらに磨いたり、デザインに関する知識を深めたりといったスペシャリストの道が考えられます。

バックエンドエンジニア

コミュニケーションスキル・フロントエンドエンジニアとしてのスキルを身に着けて、システムエンジニアやシステムアーキテクトを目指すケースがあります。また、Webスキルを活かしてディレクター・マーケターなどになる場合も。他には、バックエンドのスキルを最大限に引き出してスペシャリストとなり、フリーランスとして働くという手があります。

28歳・インフラエンジニアのキャリアパス

インフラエンジニアは、他のエンジニア職に挑戦する人が珍しくありません。28歳からは、今までの経験を活かして新たな挑戦をするのも悪くはないでしょう。各職種のキャリアパスは以下の通りです。

サーバーエンジニア

マネジメントやスペシャリストになるのは主流ではありますが、キャリアチェンジする人も多くいます。例えばネットワークエンジニアになるケース。サーバーエンジニアもネットワークを利用する機会が多く、挑戦しやすいジャンルです。セキュリティ分野の知識・スキルを身につけ、サーバー専門のセキュリティエンジニアとなる例もあります。

ネットワークエンジニアに興味がある人は、こちらの記事もチェックしてみてください。

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ネットワークエンジニア

インフラ系の知識・スキルを磨き、セキュリティエンジニアやクラウドエンジニアなどの他の職種に転向していく道。もしくは特定の製品を突き詰めて、テクニカルサポートに回るといった手段が考えられます。ネットワークから離れて開発・分析の分野に挑戦すれば、いずれフルスタックエンジニアとして活躍することも可能です。

以下の記事ではクラウドエンジニアについて解説しています。

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セキュリティエンジニア

まだまだセキュリティに関するスキルが確立されていない企業が多いため、他の職種でも挑戦しやすいでしょう。近い分野では、サイバー攻撃に関する分析が主な仕事であるセキュリティアナリスト、クライアントへの支援・助言を行うセキュリティコンサルタントなどを目指せます。やはりインフラ系のエンジニアとは相性が良く、サーバーエンジニアなどを目指すパターンも。

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クラウドエンジニア

クラウドエンジニアのスペシャリストになる他、コンサルタントとして活躍することもあります。マネジメントスキルを得れば、プロジェクトマネージャーへの転向も可能です。サーバー・ネットワークスキルを磨いて、インフラ系の異職種に挑戦するのも良いでしょう。

28歳・その他エンジニアのキャリアパス

品質管理エンジニア・社内SE・データサイエンティストといったエンジニアは、その専門性の高い知識・スキルを活かしてキャリアパスを考えます。自分の経験を活かせるキャリアパスを目指してみませんか?

QA(品質保証)エンジニア

同分野であれば、QAエンジニアの業務管理を行うQAマネージャー、プロジェクトの最上流工程を担うQAコンサルタントなど。別の分野に挑戦したいなら、セキュリティエンジニアやテストアナリストがおすすめです。

セキュリティエンジニアについては以下の記事で解説しています。

セキュリティエンジニアとは?仕事内容や求められる知識・スキルなど徹底解説

セキュリティエンジニアとは、情報セキュリティを専門とするエンジニアのこと。ITネットワークの広まりとともにセキュリティ強化が求められている今、…

社内SE

IT戦略の立案・推進を行うCIOや、ITコンサルタントなどとして活躍するケースは主流です。一方で、社内で培ってきたサーバー・ネットワーク構築スキルを活かし、ネットワークエンジニア・サーバエンジニア・アプリケーションエンジニアといった異職種に転職することも。

データサイエンティスト

情報分析のスペシャリストであるデータアナリストや、経営コンサルタントというキャリアプランがあります。マネージャーとしてプロジェクトの管理を行う立場を目指すのも1つの道です。そしてデータサイエンティストは、グロースハッカーとしても向いています。

28歳・エンジニアが抱える悩みと対策

28歳にもなると、現状に満足がいかなくなる瞬間も多々出てくるでしょう。ここではエンジニアがよく抱える悩みと、それぞれの対策について解説します。

スキルアップしても給料が一向に上がらない

もう数年同じ職場で働きスキルアップもしてきたのに、なかなか給料が上がらないという人は少なくありません。残業が多いなどで、金額が業務量に見合っていないと感じる例もあります。今の会社で得られるものは十分得たのであれば、転職を考えてみても良いでしょう。

生活環境が悪い

繁忙期や案件の状況によって残業が多くなりやすいエンジニアは、生活環境が悪化することもしばしば。睡眠不足になったり、家族との時間が思うように取れなかったりする日もあるでしょう。

これを解決するには、今よりも効率的に業務をこなせるスキルを身につける、もしくは周囲の協力を仰ぐといった対策が必要です。家庭の問題は家族にも相談して、仕事への理解を深めてもらいながら対策を練るのも良いかもしれません。

今までの経験を活かし、28歳から新たな挑戦へ

28歳のエンジニアは今までの経験を基に、仕事の幅を広げたり転職したりすることでステップアップが可能です。キャリアパスの選択肢の幅は広いので、自分の興味がそそられる仕事や需要の高い分野に挑戦してみてはいかがでしょうか。

※記載の情報は、2023年5月時点の内容です。

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